NSW Work Injury Claim

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Section 37(14〜130週)で減額されたら、法的枠組みと計算入力を先に固める

Section 37(14〜130週)で減額されたら、法的枠組みと計算入力を先に固める

Section 37の実務ガイド。80%/95%の適用確認、最初の48時間でやること、想定労働時間の争点、PIAWE再計算、就労能力争いとPIC準備を整理。

まず押さえる要点

13週経過後に95%から80%へ下げられるケースは多いですが、実務上の本質は「法律上当然」だけではありません。能力評価・労働時間・収入入力が誤っているために低額化していることがよくあります。Section 37では、1回分の支払サイクル遅れがそのまま継続損失になります。最初の48時間で、条文、PIAWE、受傷後収入、想定労働時間、そして勤務先に現実に受入れ可能な業務があるかを同時に確認するのが安全です。

先に守るべき重要ポイント

  • まず第37条の争点か、すでに第38条の領域かを切り分ける。条文を誤ると主張全体がずれる。
  • 計算監査を最優先:PIAWE基礎額、受傷後収入、想定労働時間の3入力を同時点検。
  • 主治医証拠は「一部就労可」だけでは弱い。持続時間・不可業務・増悪パターンまで具体化する。
  • 「本来もっと稼げるはず」という推定で減額されたら、就労能力に関する争いとPIC準備に早期着手。
  • Section 78通知の問題が重なっている場合は、給付率争点と通知・期限争点を分けて整理しつつ、証拠パックは共用する。

このページが役立つ場面

まず第37条の争点か、すでに第38条の領域かを切り分ける。条文を誤ると主張全体がずれる。
計算監査を最優先:PIAWE基礎額、受傷後収入、想定労働時間の3入力を同時点検。
主治医証拠は「一部就労可」だけでは弱い。持続時間・不可業務・増悪パターンまで具体化する。
「本来もっと稼げるはず」という推定で減額されたら、就労能力に関する争いとPIC準備に早期着手。

直接答え:なぜSection 37で80%へ下がるのか、最初に何をすべきか

Section 37の減額は、法律が自動的に95%から80%へ切り替えるから、というだけではありません。実務では、PIAWE、受傷後収入、就労可能時間、想定収入、適正就労の可用性を、保険会社が自社に有利な形で組み合わせていることが多いです。最初にやるべきことは、「まだ治っていない」とだけ主張することではなく、どの入力値とどの仮定が減額を作っているのかを一つずつ外に出すことです。

特に「もっと働ける」「もっと稼げるはず」という前提で減額されている場合は、数字、機能制限、勤務先の現実の受入れ枠を同じ材料束で出さないと、抽象的な仮定がそのまま維持されやすくなります。こうした推定就労能力が中心争点なら、早い段階で就労能力決定の争いPIC手続ガイドも並行確認しておく方が安全です。

最初の48時間でやること

第一に、保険会社へ書面で、Section 37なのかSection 38なのか、効力発生日、使った数値と前提事実を特定させます。第二に、給与明細、PIAWE基礎資料、受傷後収入、シフト記録、欠勤記録を1本の時系列にまとめます。

第三に、主治医には「一部就労可」だけでなく、1日何時間まで持続可能か、どの作業が可能でどの作業が増悪を招くかを書いてもらいます。第四に、保険会社が想定収入で減額しているなら、具体的職種、地域労働市場資料、その職務があなたの機能制限とどう整合するのかを文書で出させます。その前提が粗い場合は、適正就労認定:非現実的職務前提を争うも併せて確認してください。第五に、Section 78対応タイムライン(最初の7日) に関わる通知も来ているなら、その期限線も同時に確保します。

ステップ1:Section 37適用を文書で確定(Section 38混用を防ぐ)

Section 37は通常14〜130週帯ですが、実務では通知書の記載が曖昧で、週数・能力判断・支払率の根拠が不明瞭なことがあります。保険会社に対し、適用条文・効力発生日・計算に使った事実を明示させてください。

130週を超える案件は、第38条(130週以降)比較ガイドも同時確認が必要です。法的フレームを誤ると、証拠を積んでも争点が噛み合いません。

ステップ2:争点を「計算問題」と「能力問題」に分解する

Section 37の過少支払いは、医学論点だけでなく、PIAWE計算チェックで見直すべき基礎額誤算、断続収入の誤処理、非現実的な就労時間仮定が原因で起きます。各入力値を一覧化して監査し、その後に医学証拠を当てる順序が有効です。

実務では、PIAWEガイドに沿った再計算と、PIAWE再計算申請を並行で進めるのが安全です。後に再検討やPICへ進んでも、数値根拠の一貫性を維持できます。

保険会社が「より高い収入を得られる適正就労がある」と主張する場合は、具体的な職種名、地域の労働市場データ、各職務とあなたの機能制限の適合根拠を文書で開示させてください。抽象的な職種ラベルだけでは減額根拠として不十分です。

ステップ3:主治医意見を「結論」から「機能事実」に引き上げる

「部分的に就労可能」という結論のみでは、減額根拠を崩せないことが多いです。日単位の持続可能時間、実行可能/不可能な作業、反復作業後の悪化経路まで書いてもらう必要があります。

職場実態に接続した機能記述ほど、抽象的な職務カタログに基づく収入能力推定を反証しやすくなります。

ステップ4:能力推定が中核なら、争議を早めに上位化する

通知の中心が「より高い収入能力があるはず」という推定なら、内部やり取りだけで止めず、就労能力決定の争いへ移行し、PIC手続ガイドの提出順と期限を先に設計してください。

複数の支払期日をまたいで放置すると、差額損失・生活圧力・証拠劣化が同時進行で拡大します。

ステップ5:「もっと長く働けるはず」という争点なら、勤務先の受入れ可能時間を早期固定する

Section 37で特に多いのは、保険会社が「あなたはもっと長時間働ける」と言う一方、実際の勤務先には、制限に合う業務や持続可能な時間枠が存在しないケースです。ここを早く固定しないと、保険会社は理論上の就労可能性だけで減額を維持しやすくなります。

保険会社には、想定している週当たり時間数、職務、根拠資料を文書で特定させてください。そのうえで勤務先から、現時点で実際に提供可能な業務・時間、試行したが継続できなかったシフト、失敗理由を簡潔に出してもらいます。これを主治医の持続可能時間意見とセットで出すことで、能力、職務可用性、収入を別問題に分断されにくくなります。

Section 37 即時チェックリスト

決定通知:Section 37条文引用と効力発生日を確認。

計算入力:PIAWE基礎額、受傷後収入、想定時間、各データ出典を監査。

医学機能証拠:勤務持続時間、業務許容範囲、症状増悪条件を明記。

適正就労・市場根拠:保険会社に、具体職種・地域労働市場データ・職務と機能制限の適合理由を文書で示させる。職種名だけの主張は受け入れない。

勤務先の可用性証拠:現実に提供可能な業務、時間、試行失敗記録を固定する。

正しい保険会社名、現在の担当者、週払い見直し資料の送付先メールを先に確認し、送付ミスを防ぐ。

7) Section 39(260週打切り)リスクガイドも前倒しで確認し、長期打切りの次段階リスクを見落とさない。

労災の基礎アンカーページ

NSW労災補償の総合ガイド は、週次給付・治療承認・紛争エスカレーションの土台です。まず基礎を押さえた上で、本ページの個別戦略を進めてください。

よくある質問

なぜ95%から80%へ下げられるのですか?

保険会社が能力評価や収入仮定を有利に置いたり、計算入力を誤ることで起こります。Section 37の要件と入力値を個別に検証する必要があります。

先に医療証拠ですか、それとも給与計算ですか?

並行が原則です。PIAWEや受傷後収入の誤りを放置すると、医療証拠が強くても支払額が是正されないことがあります。

すでに数回分減額されています。今からでも間に合いますか?

遅すぎるとは限りません。証拠固定、再計算、争議スケジュールを即時に開始すれば、追加損失の拡大を抑えられます。

「もっと長時間働けるはず」と言われる一方で、勤務先に実際の受け入れ枠がない場合は?

保険会社に、想定している労働時間と職務根拠を文書で特定させたうえで、勤務先から「現時点で実際に提供可能な業務・時間」と「試行したが継続できなかったシフト状況」の簡潔な書面を取得してください。これを主治医の持続可能時間の意見とセットで提出すると、抽象的な就労能力推定だけで減額を維持されにくくなります。

Section 37の給付率争いとSection 78通知の問題は同時に扱えますか?

はい。実務では重なることが少なくありません。時系列と主要証拠は共用できますが、争点は分けて整理してください。Section 37側は給付率計算、PIAWE、収入、想定時間、Section 78側は通知内容、手続、期限順守の問題です。

Section 37の減額時に、残業・各種手当・副業収入が外されていたらどうすればよいですか?

それは医療争点だけでなく、PIAWE の入力争点として扱うべきです。まず保険会社に、どの収入項目を除外したのかを書面で特定させてください。そのうえで、給与明細、payroll集計、勤務表、雇用主の確認文書をそろえ、受傷前の定常的な残業、シフト手当、各種手当、副業収入が平均週収入に含まれる実態だったかを示します。基礎賃金が誤っていれば、Section 37 の料率をどう当てはめても給付は過少のまま残ります。

保険会社が一般的な suitable employment や労働市場レポートだけで Section 37 の減額を正当化している場合は?

どの具体的職種・勤務地・時間数を、いつの時点で現実に利用可能だったと評価したのかを文書で特定させてください。抽象的な職種名だけで「もっと稼げたはず」とするのは不十分です。[適正就労認定:非現実的職務前提を争う](/blog/suitable-employment-nsw) の考え方と、主治医の機能証拠、勤務先の実際の受入れ可能業務・時間の説明を組み合わせて反証します。

どの保険会社や担当者がSection 37の争いを扱っているのか分からない場合は?

ここを先に確定してください。保険会社の正式名称、現在のクレーム担当者、週払い見直し資料の送付先メールを確認し、必要なら [NSW保険会社一覧](/resources/list-of-nsw-workers-compensation-insurers) で連絡先を照合したうえで、今回の Section 37 見直しを誰が審査するのかを書面で確認します。強い証拠束でも、送付先が違えばその分だけ支払サイクルを失います。

次にやること

自分の事案がこのページに近いなら、論点を正しいルートに当てはめてから、証拠補強・通知対応・無料チェックの順序を決めてください。