NSW Work Injury Claim

NSW Work Injury Claim

争点は「働けるか」だけではなく、保険会社の職務・収入前提が現実に成立するかです

争点は「働けるか」だけではなく、保険会社の職務・収入前提が現実に成立するかです

日本語実務ガイド。適職認定の現実性を検証し、不合理な職務・収入前提を反証。section 44、section 78、週次給付、PIC移行まで一体で整理。

まず押さえる要点

NSWでは、週次給付の減額が必ずしも回復の事実を意味しません。保険会社が理論上の職種を現実の雇用可能性として扱うことで不利判断が生まれることがあります。反証には、職務要件・医療制限・地域雇用実態・賃金根拠を一体で示す必要があります。

先に守るべき重要ポイント

  • 最初の48時間で依拠資料を完全取得し、前提を固定します。
  • 医学的可能性、現実の採用可能性、実現可能賃金を分けて検証します。
  • 14日以内に職務不一致・収入推計誤り・手続戦略を同時に構築します。
  • 給付影響がある場合は section 44・section 78・PIC準備を並行運用します。

このページが役立つ場面

最初の48時間で依拠資料を完全取得し、前提を固定します。
医学的可能性、現実の採用可能性、実現可能賃金を分けて検証します。
14日以内に職務不一致・収入推計誤り・手続戦略を同時に構築します。
給付影響がある場合は section 44・section 78・PIC準備を並行運用します。

最初の48時間:前提の固定と反証設計

まず、保険会社に対し文書で依拠資料一式を請求します。職業評価の出所、職務内容、地域の求人実在性、賃金推計ロジック、IME、内部理由の開示が重要です。

次に、各前提を「検証可能な命題」に分解します。例:毎週X時間安定就労可能、即時転職可能、一定賃金達成可能。命題ごとに反証資料を対応付けます。

適職認定で確認すべき要素

教育・訓練・職歴・語学・通勤条件に適合しているか。現時点で未保有の資格や技能を前提にしていないか。実在求人があるか。

職種名のみで実在性が示されない場合、その判断は実務上大きな弱点になります。

保険会社判断で頻出する4つの誤り

短時間可能を終日継続可能へ拡張する。

理論上の転職可能性を即時雇用可能性と混同する。

理想賃金で earning capacity を算定する。

単回IMEを過大評価し、継続治療記録を軽視する。

14日実行プラン(実務版)

1〜2日目:理由書、職務ソース、収入推計、依拠資料を確保。

3〜6日目:主治医・専門医から職務要件別の制限意見を取得。

7〜10日目:職歴、スキル境界、地域求人実態、実勢賃金を提出。

11〜14日目:section 44提出を完了し、section 78とPIC移行資料を同時整備。

職種別エビデンス・マトリクス(5列テンプレート)

保険会社が示した各「適正就労」職種を1枚の表に並べます。第1列は職種名と出典(職業評価・市場資料・電話説明)、第2列は実際の職務要件(作業内容、勤務時間、シフト、資格、通勤)。

第3列は主治医・専門医の制限を作業単位で対応(重量物、立位/座位耐久、反復動作、薬剤副作用、出勤安定性)。第4列は地域求人の実在証拠と賃金帯(募集実績、採用頻度、雇用の安定性)。第5列は求める修正内容(当該職種削除、就労時間前提の下方修正、収入推計の再計算)。

提出時は「行ごと・列ごと」の書面回答を要求してください。総論だけの回答に比べ、前提の飛躍を可視化しやすくなります。

失効資格・古い職務経歴・昔の事務経験を「今できる仕事」の近道にさせない

保険会社は、古いフォークリフト資格、昔のソフト操作経験、かなり前の事務職歴、期限切れの研修修了証を根拠に「今すぐ別職種へ移れる」と扱うことがあります。しかし実際には、資格失効、長いブランク、再研修の必要、言語要件、現在の制限との不一致が無視されがちです。

保険会社には、どの現行資格・ソフト技能・認証・最近の職歴を根拠に適職だとするのかを具体的に示させてください。そのうえで、有効期限、ブランク、再研修要否、通勤や言語条件、主治医制限を職種ごとに対応させ、判断を過去の肩書ではなく現在の事実へ戻します。

失敗しやすいパターン(先に回避)

不同意の表明だけで、前提別の反証がない。

医療証拠が診断名中心で、業務単位の制限が示されない。

就労能力争点とPIAWE/給付計算争点が分断される。

初動証拠の提出時機を逃し、後続で受け身になる。

労災の基礎アンカーページ

NSW労災補償の総合ガイド は、週次給付・治療承認・紛争エスカレーションの土台です。まず基礎を押さえた上で、本ページの個別戦略を進めてください。

よくある質問

別職種を示されると自動的に減額されますか?

自動ではありません。職務があなたの制限・経験・地域雇用実態に合うことを相手が立証する必要があります。

医師意見だけで十分ですか?

通常は不十分です。職務実在性、採用可能性、賃金推計の反証が必要です。

いつ動くのが最重要ですか?

最初の48時間と14日が最重要です。早期に構造化すれば後段の負担を大きく減らせます。

職種名だけ示され、地域の実在求人が示されない場合は?

求人出所、地域での募集実績、賃金帯、勤務シフト、必要資格を職種ごとに文書で求めてください。そのうえで、職種別対照表で医療制限・資格要件・通勤現実との不一致を示し、収入推計の修正を文書で求めます。

古い資格や昔の事務経験を理由に、今も別職種に就けると言われたら?

保険会社に、どの現行資格・ソフト技能・認証・最近の職歴を根拠にしているのかを具体的に示させてください。その後で、資格の失効、長い実務ブランク、再研修の必要、言語・通勤条件、主治医制限を整理し、その職種が今のあなたに現実的ではない理由を文書で返します。

短時間のトライアル勤務、host placement、無給トライアルだけで「適職」と言われたら?

短時間の試行だけで適職が自動的に立証されるわけではありません。実際に何の業務を、どれだけの時間、どの程度の監督や休憩付きで行ったのか、終了後に疼痛増悪や回復時間延長があったのか、その枠が本当の有給求人だったのかを確認してください。その条件を主治医の制限、出勤継続性、現実的な収入能力と照合して反論します。

次にやること

自分の事案がこのページに近いなら、論点を正しいルートに当てはめてから、証拠補強・通知対応・無料チェックの順序を決めてください。