まず押さえる要点
NSW労災法第39条では、原則として週次給付は累計260週で終了します。ただし法定例外(例:全身障害率が20%を超え、重篤労働者に該当する場合)が認められると、給付継続の余地があります。停止通知が来たら、まず週数算定と証拠計画を同時に見直してください。
このページは一般的な情報提供を目的としており、法的アドバイスではありません。This is general information only, not legal advice.
NSW workers compensation
NSWの公的な時点としきい値
この数字は、日本語ページの内容をNSW workers compensationの正式な枠組みに戻して確認するための目安です。実際の判断は injury date、accepted injury、insurer decision、証拠により変わります。
significant injury の通知後、insurer は通常 worker、employer、nominated treating doctor に連絡します。
reasonable excuse がなければ、provisional weekly payments は通常この期間内に始まります。
claim form 受領後、insurer は liability decision または未決理由を示す必要があります。
PIAWE は通常、受傷前の関連収入期間から検討します。雇用が 52 weeks 未満なら特別ルールがあります。
physical injury の Section 66 lump sum threshold では、通常この割合を超える必要があります。
primary psychological injury では threshold が高く、診断・因果関係・評価方法の確認が重要です。
第39条停止通知の証拠ルートマップ
書面の通知、260週の計算表、20%を超えるWPIという正確な表現、医療上の制限、支払記録を一つの確認表にまとめてから、書面レビュー、就労能力争い、PIC手続のどれで進めるかを決めます。
- 1. 停止通知
- 2. 260週計算
- 3. WPI表現
- 4. 医療・PIAWE記録
- 5. 書面ルート

先に守るべき重要ポイント
- 保険会社の260週カウントは前提にせず、まず週ごとの算定表を文書で確認してください。
- 260週後の継続可否は、全身障害率が20%を超えるなどの法定要件を満たせるかが中心です。
- 実務では、給付停止の争点が就労能力判断・独立医学評価の内容・受傷前平均週給の再計算と同時に動きます。
- 停止日前に証拠を固め、争うルートを決めておくほど不利な展開を避けやすくなります。
次に読むページ
週次給付の総合ガイド
週次給付停止への対応
重篤労働者(第32A条)ガイド
NSW 労災サービス一覧
全身障害率評価の一時金補償
就労能力決定への異議申立
このページが役立つ場面
直接の答え:260週後も週次給付が続く可能性はありますか?
あります。ただし、保険会社が自発的に修正してくれるのを待つのではなく、停止日前に要件該当性、週数計算、就労能力証拠、受傷前平均週給の問題を同時に整理することが前提です。第39条の紛争は単なる計算問題ではなく、複数の争点が並行して動くことが多いです。
もっとも危険なのは、260週は正しいはずだと決めつけること、抽象的な診断書だけで済ませること、受傷前平均週給の過少算定を見落とすこと、そして給付停止後まで争点整理を先延ばしにすることです。重篤労働者例外、就労能力争点、独立医学評価が絡むなら、最初から並行対応で考える必要があります。
第39条の停止通知を受けた後に先にやること
まず、完全な週次算定表、停止理由、支払入力値、そして保険会社が根拠にしている就労能力や医学意見を文書で請求してください。電話説明やスクリーンショット集計だけで済ませてはいけません。
同時に、主治医・専門医の資料、給与記録、過去の支払記録を引き出し、医学的反論と受傷前平均週給の計算によるPIAWE・未払金の検証を並行して進めます。通知に就労能力決定や第78条通知が含まれている場合は、停止日前に就労能力決定への異議申立と第78条通知対応ガイドを使った二本立ての対応方針を確定させます。
当日にまず作るべき、すぐ送れる証拠パック
実務上使いやすい4点セットは、停止通知と通話/メール記録、自作の週次支払台帳、主治医チームの機能制限サマリー、PIAWEと未払差額を点検するための賃金資料です。重要なのは初日から「追跡可能で検証可能な争点ファイル」を作ることです。
送付時には、各争点ごとに書面回答を求めてください。どの週をなぜ算入したのか、どの医学意見で停止を支えるのか、どの賃金入力を使ったのか、現在の法的主体と担当チームはどこか――この4点を明確にすると、手続面と実体面を同時に押さえられます。
ステップ1:260週計算を先に検証し、保険会社の数字を既成事実にしない
第39条案件で多いのは単純な足し算ミスではなく、支払停止期間、部分給付、短期復職、行政保留、後払い調整が260週に含まれるのかという実務問題です。週次明細を入手したら、自分の銀行入金、remittance、支払対象期間、金額と1週ずつ照合してください。
チームごとに週数や停止日、worksheet の内容が違うなら、それは未解決の紛争です。あなたのミスではありません。法的主体名義で統一版を出すよう求め、統一されるまでは停止日と未払調整額に関する権利を留保してください。
ステップ2:医学証拠と就労能力証拠は、保険会社の前提を一点ずつ崩す
一般的な診断書では足りません。診断、機能制限、継続可能時間、姿勢・持ち上げ制限、治療反応、復職失敗の経緯を、保険会社の「能力が改善した」「仕事ができる」「継続給付は不要」といった文言に対応させて整理する必要があります。
重篤労働者要件(例:全身障害率が20%を超える)が絡むなら、重篤労働者(第32A条)ガイドと全身障害率評価の一時金補償を参照しつつ、独立医学評価や就労能力決定も同時に動かしてください。第39条、就労能力決定への異議申立、不公正な独立医学評価報告への対応は並行処理するのが実務的です。
ステップ3:PIAWE、未払金、調整差額のロジックも同時に確認する
260週案件の多くは、「これから止まるか」だけでなく、「これまで長く少なく払われていなかったか」という問題も抱えています。受傷前平均週給が最初から低く設定されていると、停止通知によって未払争点が見えにくくなります。
そのため、週次台帳には「払われたかどうか」だけでなく、各週の金額、対象期間、残業・手当・副業収入の扱い、保険会社が調整差額の計算を説明したかどうかまで記録しておく必要があります。過少算定の疑いが見えた時点で受傷前平均週給の再計算申請も並行で準備してください。
ステップ4:停止日前に、争点ルートと法的主体を確定させる
実務上よくある手続リスクは、送付先チームの誤り、チーム間のたらい回し、停止日の口頭変更、第39条停止と就労能力決定の混線です。安全なのは、同日中に短い確認メールを送り、法的主体、現在の担当チーム、停止日、週数根拠、各争点への書面回答期限を確認することです。
1通の通知に第39条停止、就労能力決定、独立医学評価の予定、第78条理由が混在している場合は、絶対に一括で返さないでください。週数/停止根拠、就労能力決定への異議申立、閾値要件/医学証拠、賃金・未払検証の各トラックに分けると、その後のPIC 手続と期限対応も整理しやすくなります。
260週の節目で陥りやすい4つの失敗
失敗1:保険会社のカウントを鵜呑みにする。130週から260週の間の実際の支払期間に誤りがあるケースは珍しくありません。失敗2:障害評価の準備が遅すぎる。260週前に全身障害率評価を進めないと、停止後に重篤労働者要件立証を慌てて始めることになります。
失敗3:証拠が抽象的すぎる。一般的な診断書だけでは機能制限や就労不能の実態が伝わりません。失敗4:過去の過少支給を放置する。将来の停止に意識を奪われ、これまでの低額支給を取り逃がす流れです。これらは別々ではなく、同時発生しやすい問題です。
医師の意見が割れるときは、1ページ比較表を先に作る
主治医、専門医、独立医学評価の就労能力見解が食い違うなら、報告書をそのまま束で送ってはいけません。1ページ比較表を作り、報告日/医師名、具体的制限、客観的根拠(診察所見、画像、治療反応)、その制限が第39条停止・就労能力・重篤労働者要件にどう関係するかを整理してください。
そのうえで、保険会社に対し「どの争点で、どの意見を採用し、どの意見を外すのか」を書面で示すよう求めます。これにより、恣意的な抜き取り引用を減らし、PIC用の記録も整えやすくなります。
停止日前に終えるべき第39条トリアージ項目
理想的には、できるだけ早い段階で、260週計算と停止日の独立確認、主治医・専門医証拠の回収、就労能力と全身障害率閾値のルート確認、PIAWEと未払金の洗い直し、法的主体と担当チームの書面確認まで終えておきたいところです。
保険会社がまだ口頭説明、スクリーンショット、曖昧な用語(worksheet、arrears など)しか出していなくても待たないでください。自分の台帳と証拠パックを育て続け、催告と回答のすべてを文書化して残すことが重要です。
260週計算は週ごとに確認する
保険会社の総数だけを信じず、支払期間、部分週、追給、停止、復職、事務調整を週ごとに確認します。
20%超 WPI と Section 39
Section 39では WPI が20%を超えるかが重要になることがあります。ちょうど20%と20%超は別で、評価根拠と accepted injury を確認します。
work capacity decision と分ける
保険会社が work capacity decision も根拠にする場合、週数、能力、医学証拠を分けて回答します。
治療・手術争点も保存する
Section 39は weekly payments が中心でも、治療拒否、手術遅延、IME意見は長期能力と WPI 証拠に影響します。
停止前に求める資料
payment worksheet、remittance、依拠報告、WPI立場、停止予定日を文書で求め、入力情報なしに結論を受け入れないようにします。
労災の基礎アンカーページ
NSW労災補償の総合ガイド は、週次給付・治療承認・紛争エスカレーションの土台です。まず基礎を押さえた上で、本ページの個別戦略を進めてください。
よくある質問
第39条では、260週に達すると週次給付は必ず止まりますか?
必ずしも止まりません。全身障害率が20%を超える重篤労働者など、法定例外に該当すれば継続の可能性があります。
保険会社の期間カウントが間違っている場合は?
週数算定の詳細リストを請求し、自身の受取記録と照合して、誤りがあれば即座に書面で異議を伝えます。
通知に「就労能力がある」と書かれていますが、どう反論すべきですか?
これは就労能力判断の争点です。主治医の具体的制限証拠を揃え、個人傷害委員会(PIC)での紛争手続を通じて反論します。
保険会社が「能力は改善した」と言うだけで、業務内容や就労時間を示さない場合は?
その日のうちに書面で、想定職務・稼働可能時間・持ち上げ/姿勢制限・根拠医療資料の4点を具体的に示すよう求めてください。詳細が出ない場合は「結論が抽象的で第39条判断の根拠として不十分」と明記し、主治医側の機能制限資料を添付して反論します。
いつ法的助言を受けるべきですか?
給付が止まる前です。収入が途絶えてからでは交渉力が大幅に低下し、紛争コストも増大するため、早期の準備が鍵となります。
通知当日に送るなら、どんな証拠パックが実務的ですか?
最低限、(1)通知書と通話記録、(2)自作の週次支払台帳、(3)主治医による機能制限サマリー、(4)週給算定の妥当性を検証する賃金資料を1セットでまとめます。その日のうちに、争点ごとの書面回答を保険会社へ求めてください。
保険会社が「算定表」や「未払調整額」と言うだけで明細を出さない場合は?
すぐに書面で、週ごとの算入根拠・支払額・対象期間・未払調整額の計算式、さらに根拠資料(支払履歴、賃金入力、送金記録)の開示を求めてください。回答待ちの間も、自分の週次台帳づくりは止めずに進めるのが実務上重要です。
保険会社が集計スクリーンショットだけを送り、週次明細を出さないときは?
スクリーンショットは不十分な開示として扱い、当日中に「出力可能な週次算定表」「各週の計算入力」「合計額の根拠資料」の提出を文書で求めてください。完全な明細がない限り、停止日や未払調整額を確定扱いしないことを明記しておくと実務で有効です。
主治医と専門医の就労能力意見が食い違う場合、停止日前にどう提出すべきですか?
報告書を並べて送るだけでは不十分です。1ページの比較表を付け、各制限内容・客観的根拠(診察所見/画像/治療反応)・第39条争点との関係を整理してください。そのうえで、保険会社に「どの意見をどの争点で採用するのか」を書面で示すよう求めると、恣意的な引用を防ぎやすくなります。
本文に出てくる3つの用語は何を意味しますか?
実務では次の理解で十分です。全身障害率は重篤労働者に該当するかの判断軸、受傷前平均週給は給付の過少計算を点検する基準、独立医学評価は保険会社側評価の妥当性を検証する対象です。
なぜ第39条対応の前に保険会社の法的主体を確認する必要がありますか?
送付先を誤ると、期限争いの原因になりやすいためです。通知書に記載された法的主体名を確認し、正しい担当チームへ送付したうえで、送達記録を必ず残してください。
同じ資料を別チームへ再送するよう求められたら、どう対応すべきですか?
当日中に再送しつつ、最初の送信日時と元メールを添付し、旧チーム・新チームの双方に「現在の法的主体」「受領チーム」「停止日判断の責任者」を書面で確認してください。
チームごとに週数や停止日が違う場合、どちらを基準にしますか?
どちらかを選ぶ段階ではなく、未調整の紛争状態として扱うべきです。法的主体名義で一本化した週次算定表の提示を求め、統一文書が出るまで停止日・未払調整額に関する権利を留保してください。
支払中断や短期復職があると、260週カウントは変わりますか?
変わり得ます。中断・再開・部分給付が混在する案件では誤算定が起きやすいため、銀行入金、送金明細、保険会社台帳を週単位で照合することが重要です。
停止日前に週次算定表を出さないと言われたら、待つべきですか?
待たないでください。開示催告は続けつつ、自分の週次台帳を同時進行で作成し、「完全開示前の停止根拠は争う」と書面で明確に残すのが実務的です。
「全身障害率の結果待ちだから週数明細は後」と言われた場合は?
第39条の週数開示と全身障害率評価は別トラックです。週次入力値と根拠資料を先に出すよう求め、両争点を並行処理する姿勢を文書で示してください。
重篤労働者該当性の判断が未了なら、保険会社の週数結論を暫定で受け入れてよいですか?
受け入れるべきではありません。週数・未払額の検証と、重篤労働者要件の立証準備を同時に進め、主要資料が揃うまで立場を留保してください。
1通の通知に第39条停止と就労能力決定が併記されている場合は?
二本立てで対応します。第39条側は週数・停止根拠・手続面を、就労能力側は職務内容・時間・機能制限・医学根拠をそれぞれ分けて反論してください。
停止日の変更を電話だけで伝えられた場合、どう記録すべきですか?
口頭案内は確定情報として扱わず、同日中に確認メールを送り、法的主体・停止日・週数根拠の書面提示を求めます。日時・担当者名・発言要旨を通話記録として添付してください。
通知当日の「即応パック」メール本文はどう書けばよいですか?
争点ごとに「事実」「添付資料」「求める回答」を1行ずつ並べる構成が有効です。例:『◯月◯日までに週次算定根拠と原資料を文書提示してください』。曖昧回答を減らし、後続手続でも使いやすくなります。
保険会社の専門用語をそのまま使って返信したほうが有利ですか?
その必要はありません。用語は補足程度にとどめ、本文は平易で検証可能な書き方(どの週・いくら・どの資料・どの制限)に統一したほうが、誤読やすり替えを防げます。
次にやること
自分の事案がこのページに近いなら、論点を正しいルートに当てはめてから、証拠補強・通知対応・無料チェックの順序を決めてください。